『Seed』―日本画の未来につながる「種」を発掘し、育てる活動
山種美術館では、日本画の新たな創造に努める優秀な若手画家の発掘と育成を目指し、公募展「Seed 山種美術館 日本画アワード2024」を開催します。本公募展の受付が、8月16日(水)から開始となりました!
こちらの記事では、「Seed 山種美術館 日本画アワード2024」と、その前進である「山種美術館賞」についてご紹介します。
ぜひ、日本画の将来をになう若手画家たちの活躍にご注目ください!!
公募展「Seed 山種美術館 日本画アワード2024」
募集期間:2023年8月16日(水)〜9月10日(日)
ご応募は特設サイトから↓
Seed 山種美術館 日本画アワードとは?
1971年(昭和46年)「山種美術館賞」の創設
山種美術館では、日本画の奨励・普及活動の一環として、1971 年に「山種美術館賞」を創設し、1997 年までの隔年 14 回にわたり「山種美術館賞展 今日の日本画」を開催しました。この「山種美術館賞」は、推薦委員により推薦された画家が新作もしくは未発表作品を出品、選考委員による審査を経て、大賞1名、優秀賞2名が選定される形式で実施されました。
本賞は、当時の画家たちの登竜門的存在であり、後に日本画壇を代表する松尾敏男、田渕俊夫、岡村桂三郎を始めとする画家たちの力作が出品され、賞を受賞しました。
2016年(平成28年)「Seed 山種美術館 日本画アワード」をスタート
2016 年に山種美術館の開館 50 周年を記念し、「山種美術館賞展」の趣旨を継承しつつ、推薦制から公募制に改めるなど、装いを新たにした公募展「Seed 山種美術館 日本画アワード」(以下、Seed展)をスタートさせました。
名称に使用した「種」を意味 する「Seed(シード)」には、創立者で初代館長の山﨑種二の「種」、山種美術館の「種」、そして日本画の未来につながる「種」を発掘し、育てるという願いを込めました。
第1回となる2016年「Seed展」は、厳正な審査の結果、40点が入選。第2回2019年「Seed 展」では、44点が入選しました。
受賞作品のうち大賞と優秀賞は、当館に収蔵されています。
2016年 大賞・優秀賞 受賞作品
2019年 大賞・優秀賞 受賞作品
コロナ禍を経て、「Seed 山種美術館 日本画アワード 2024」開催へ
第3回目となる2024年「Seed 展」は、2022年に開催する予定でしたが、コロナ禍の影響により2年間延期し、2024年に開催することとなりました。
入選作品は、2024年2月17日(土) ~ 3月3日(日)に当館の「[公募展]Seed 山種美術館 日本画アワード 2024 ―未来をになう日本画新世代―」で、展示いします。
ぜひ、ご来館の上、今後の活躍が期待される若手画家たちの渾身の作品をご覧ください!!
これまでの受賞作品が勢ぞろい!!
現在開催中の「【特別展】日本画に挑んだ精鋭たち」では、これまでの受賞作品がご覧いただけます。
松尾敏男《翔》(1971年山種美術館賞 優秀賞)をはじめ、中島千波《衆生・視》(1979年 山種美術館賞 優秀賞)や岡村桂三郎《オオカミ》(1987年 山種美術館賞 優秀賞)、平松礼二《路―「この道」を唱いながら》(1989年 山種美術館賞 大賞)など、現代日本画壇を代表する画家たちの「山種美術館賞」受賞作を展示。
また、京都絵美《ゆめうつつ》(2016年 Seed 展 大賞)と、安原成美《雨後のほほ》(2019年 Seed展 大賞)の「Seed展」受賞作も並びます。
明治から現代までの名品が一望に!
本展は、新たな日本画の創造に挑んだ画家たちの力作を揃え、明治時代から現代までの軌跡をたどる展覧会です。横山大観や菱田春草、上村松園、川端龍子など、名だたる画家たちの一級品、そして「山種美術館賞展」と「Seed展」のエネルギッシュな受賞作が一同に会します!
この夏、新たな創造に挑戦した画家たちの力の作品を通して、日本画の軌跡をご堪能ください!
山種美術館